竹田印刷株式会社 関東事業部 執行役員 営業第三部長 長野義則様
営業部 販売促進部部長 榊原俊幸様|販売促進部二課 竹田光孝様
営業第二部部長 植竹由樹様|営業第二部一課 杉山幸也様|営業第三部 高坂育男様
愛知県名古屋市昭和区に本社を構えるのは、カタログ、パンフレットおよび書籍等の商業用出版物の企画・デザイン・印刷を中心に、多岐にわたる事業を展開している竹田印刷株式会社様。
プロセスマネジメントに組織的に取り組んでおり、2012年7月開講のPM大営業コースには東京校6名、名古屋校2名でご受講。新規開拓の営業プロセス構築を推進していらっしゃいます。
今回は、東京校の受講生から営業本部の榊原様(写真・下段の左から2番目)、高坂様(写真・下段の左から3番目)、植竹様(写真・上段の右から1番目)に、当時の課題と現在の取り組みについて伺った。
竹田印刷株式会社 概要
愛知県名古屋市に本社を置く竹田印刷株式会社様は、カタログやパンフレット、書籍等の商業用出版物の企画・デザイン・印刷を中心に、デジタルソリューション事業や文具・日用雑貨の通信販売等、多岐にわたる事業を展開されています。
従来の「印刷」にとらわれることなく、常に新しい分野に挑戦し続けることで、お客様の課題解決に役立つようなソリューション・ビジネスを推進されています。
2. 始めは、正直これは出来るのか…と思いました。
―PM大を知ったきっかけを教えてください。
【榊原様】
私は去年まで名古屋にいました。名古屋でソフトブレーン・サービス主催の『モテル人には、“型”がある。モテル人は、モノも売れる』セミナーに参加したことがきっかけかな。
【植竹様】
東京では、受講前に内容の説明はなかったです。名古屋で導入していて、良いものとは聞いていたけど…。
―PM大を受講された第一印象はどのようなものでしたか。
【植竹様】
大変だなと思いました。 実際過去に、自分たちでプロセス管理を試みはしました。
ただ、印刷業界は受注管理なので、プロセス管理がしづらく根づかなかったです。なので、正直これはできるのかなと…。
(竹田印刷株式会社 竹田様がワークに取り組む風景)
【高坂様】
ただ講義を聴くだけでなく、ワークを通じて自分も考えながら研修を進めていくところが、他の研修とは違っていると思いました。
ワークの内容も実際の自社のデータを活用すると聞いていたので、今までにはない研修だなと思いました。
当初、新規営業をやるかやらないかも、営業マンによってバラバラだったんです。
―PM大を受講する当初の悩みは何でしたか?
【榊原様】
新規開拓が出来ていないこと、新規ターゲットが絞り込めていないことです。
現状、東京営業所のほとんどの売上が既存顧客によるものです。
既存の顧客から年間何億円という数字を上げる方が、新規の顧客から少ない売上を上げるよりも評価は高いんです。だから新規開拓に取り組まない人と、それでもやはり新規開拓の必要性を感じ、自主的に取り組み受注をとってきた人がいました。
要は新規開拓営業をやるかやらないかは個人の判断にまかせ、組織としてはバラバラだったんです。
まずは営業マン50人中の13人を対象にPM大で学んだことを落とし込んでいます。
―現在PM大で学んで取り組んでいることを教えてください。
【榊原様】
まずは営業マン50人のうちPM大を受講している13人を対象に学んだことを落とし込むことから始めています。
各部門の賛同者を集めて、それでやってみて成功事例を作り、プロセスマネジメントを根付かせていこうという計画です。いきなり押しつけても続かないので。
―具体的には何を落とし込んでいますか。
【榊原様】
2012年7月~9月の間で訪問進捗管理表を運用し、新規の訪問履歴を追うことから始めました。
まずは新規訪問の回数を増やすことが目的です。
そこで分かったことは、新規訪問の件数が少ないこと。
そして新規訪問の履歴を管理するだけでは、新規訪問した所がきちんと案件化できているか分からないということです。
5.営業マンのスキルを把握し、グループ分けしました。 新規開拓が得意な営業マンのスキルを発揮できる時間を与えていなかったことが分かりました。
―見える化することで、新規訪問件数と案件化率が見えないという問題が見えてきたんですね。
【榊原様】
はい。そこで新規訪問件数を増やす為に「守る人」と「攻める」人に分業化することで効率を上げようと思いました。
―「守る人」と「攻める人」というと
【植竹様】
「攻め」とは、新しい案件を獲得するべく訪問や商談を行うことです。「守り」とは、それ以外の受注までにかかる事務作業等の業務を行うことです。
現状ほとんどの営業マンが「攻め」ができていません。営業が受注すると、それに伴って受注業務が増えるので、新規案件獲得のための活動量が落ちてしまうという問題があります。
(榊原様、高坂様と弊社佐々がPM大について話し合う光景)
―営業マンの適性に応じて分業を計ったということですね。
【榊原様】
星取表を作成し、現状の営業マンのスキルを把握し、「攻める人」「守る人」「スペシャリスト型」などにタイプに分けました。
星取表を実施すると、そもそも新規の進め方が分からない営業マンが多いことがわかったんです。
そして、新規案件獲得を得意とする人にも、商談以外の入稿や事務作業に時間を取られて十分にスキルを発揮できていなかったんです。
(第6回成果発表での資料:左・星取表、右・新規訪問日報)
今までは、部下に「新規開拓をやれ」とは言うが、やり方までは教えていなかったんです。全営業マンが新規開拓をできるように5ステップ60スキルを配布しました。
―実際の新規営業の手法での取り組みはありますか。
【植竹様】
今までは新規営業のマニュアルや基準がなかったので、5ステップ60スキルを作って営業マンに配布しています。新規営業のやり方が分からない人は、最初の20件程度は訪問できるのですが、その後の訪問が続かないんです。
ですから、営業マン全員が使えるトークスクリプトを作って、新規取引先に対して継続訪問・受注につなげることをできるように整備しています。
弊社のマネージャーは新規営業も個人のスキルに頼っており、部下に「新規開拓をやれ」とは言うんですが、やり方までは教えていないんです。昔は営業手法を意識しなくても売れたので、新規開拓の方法が分からないんです。
(第6回成果発表資料:
営業活動チェックシート)
【高坂様】
新規開拓を1から誰でも出来るようなマニュアルや管理シートを作ること。
そして、それをどう管理するかが今後の課題です。
営業としてやるべきことをできるように、業務を分解をしていって新規開拓が出来るような体制をつくらなければいけないと思います。
案件管理表に項目を追加することで、現状や改善点等見えてきたことがたくさんあります
―案件化できているか分からないということに関しての取り組みを教えてください。
案件管理表を改善しました。具体的には※BACTHの情報収集を意識して、営業活動として深耕を含めた案件管理の実施、WBSに基づいて「目標」「ゴール」を追加しました。
こうして面談ステップを可視化することで、初回訪問⇒情報収集⇒プレゼン⇒受注のステップの中で、プレゼンの段階に問題があることが明確になったんです。
※BANTCHを竹田印刷様オリジナルにカスタマイズした物。
―ボトルネックが明確になったのですね。
【植竹様】
はい。ですから、5ステップ60スキルを基にロールプレイングも行っています。
やってみて分かったことは、私たちが考えているよりも営業マンのヒアリング力が弱いという現状でした。
(竹田印刷(株)長野様の
PM大受講時の様子)
研修が終わって、「研修」だけじゃなかったんです。「実践」しているんです。
―改めてPM大の良い所を教えてください。
【植竹様】
珍しく研修が終わって、「研修」だけじゃなかったんです。「実践」しているんです。
【榊原様】
僕はもっと欲が深い!
確かに、 PM大は新規開拓・課題改善の良いきっかけにはなりました。マネージャー層や一部の社員の間での基盤は出来てきています。
僕は、さらにこれを東京営業所全体に根づかせなければならないと思っています。私たちだけが実践するのではなく、東京営業所全体を巻き込むことで、どの営業マンでも新規開拓が出来るような仕組みを作ろうと考えています。
今後の課題は、取り組みを東京営業所全体に落とし込むことです。
―今後の課題や、PM大に今後期待することはありますか。
【榊原様】
今後の課題は現在少人数で取り組んでいるPM大で学んだことを東京営業所全体に落とし込むことです。
そのために、まずは今取り組んでいるメンバーで数字的な成果や成功事例を作ること。
成功事例があれば、他の営業マンも実践するはずです。
【植竹様】
実際、今回色々試行錯誤しているんです。そこで分かったことがたくさんあります。
マネージャーが改善策を部下にしっかりとやらせることも課題です。
―お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
※今回取材にご協力頂きました、
プロセスマネジメント大学 マスターコース
2012年7月校受講
竹田印刷株式会社
営業本部 販売促進部部長 榊原俊幸様
営業第二部部長 植竹由樹様
営業第三部 高坂育男様
(取材にご協力頂きました、右から植竹様、
高坂様、榊原様、弊社営業担当佐々)